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OKAJUN Blog

劇作家の岡本ジュンイチが、みずからの気分に基づいて記事を書いていきます

新作戯曲『ある日、夢の中で…』 執筆完了

劇作家の岡本ジュンイチです。

今回は、軽い近況報告をさせてください。

 

僕は、テアトロ新人戯曲賞で予選を通過してからは最近、新作の戯曲の執筆に没頭してました。

新作戯曲の題名は、『ある日、夢の中で…』。

内容は題名の通り、「夢」についてじっくりと考えさせてくれる作品にしようという意図のもと、そう名付けました。

夢のことを扱った作品というのは、たとえば夏目漱石の『夢十夜』や、能の脚本に多く存在します。

 

夢十夜 他二篇 (岩波文庫)

夢十夜 他二篇 (岩波文庫)

 

 

 

日本古典文学全集(33)-謡曲集(1)

日本古典文学全集(33)-謡曲集(1)

 

 そういう作品たちで扱われたように、起き掛けに見る夢のことを深く扱うだけでなく、現代の若者による将来の夢についても深く扱うようにした、そんな創作戯曲になりました。

主人公は、作家志望の大学4年生。

親友の同級生で同じ文芸部員であるアマチュア作家とともに新作の短編小説を手がけるという物語になっていて、さらにその短編小説の内容が、自分の将来の夢を捻じ曲げて上京して出稼ぎをしようという、東北の女子高生が主人公の物語となっています。

 

僕の創作方法は、劇作家・北村想先生の方法論を参考にして、タイトルから着想を得て次々と本文を手がけるという方法をとってました。

ちなみにその方法論は、以下の本を参考にしてます。

 

高校生のための実践劇作入門―劇作家からの十二の手紙

高校生のための実践劇作入門―劇作家からの十二の手紙

 

 そこから、実際に文章にしたためてみて、どういう訳か、僕の戯曲は昨今の東日本大震災の史実をも書くという展開になりました。

東日本大震災は、多くの作家が向き合ってきた歴史上の大災害で、それは作家のみならず、多くの日本人や外国人にも強く価値観を覆された出来事です。

僕自身、そういう悲惨な史実はテレビのみならず、新聞や図書などにも深く目を通していて、いつか作品として完成させ、じっくりと向き合おうとしていました。

 

報道写真全記録2011.3.11-4.11 東日本大震災

報道写真全記録2011.3.11-4.11 東日本大震災

 

 そして僕は、とあるブログによるすすめをきっかけにして、東北の被災地へ足を運ぶこともしたのでした。

僕が行った被災地は気仙沼でした。当時は2012年のことでしたが、今でも忘れません。

気仙沼の人々は、あんなに大きな震災があったにもかかわらず、みんなとても前向きな方々ばかりで、僕自身とても心が動かされました。

あれは、実際に現地へ行ってみた人でなければ分からない感覚です。

まさに、将来への希望や夢を見失いがちな状況の中を、真摯に前向きにとらえて今を生き抜く東北の方々の姿は、言葉では言い表せないほどの普遍的な輝かしさを感じさせてもらったのです。

そういう感覚は、いつまで経ってもきっと古びることはなく、僕の思い出の中に残っていくことと思います。

 

今回は、そんな気仙沼の風景を思い出しながら、作品に大きく反映させました。

最初は粗削りな文章ではあったのですが、だんだんと自分の描きたいもの・描かなければならないものが見えてきて、5回の書き直しを経て、ついに完成いたしました。

創作戯曲『ある日、夢の中で…』は、戯曲賞への出品の関係でまだお見せすることはできません。

しかし、結果次第にもよりますが、出来れば多くの人に読んでもらえるような形で、いずれは発表しようと思います。

 

ぜひ、その時までじっくりと待っていてください。

 

今回の近況報告は、以上です。

では、またの機会に。